2024-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「優等生は探偵に向かない」

こんばんは!ホリー・ジャクソンの「優等生は探偵に向かない」:向かないシリーズ第2作です。このシリーズは、① 「自由研究には向かない殺人」 A Good Girl's Guide to Murder② 「優等生は探偵に向かない」 Good Girl Bad Blood 本作③ 「卒業生には向かない…

「機長、究極の決断」

こんばんは!C.サレンバーガーの「機長、究極の決断」:トム・ハンクス主演映画「ハドソン川の奇跡」の原作でノンフィクションです。2009年1月15日、ニューヨークのラガーディア空港を離陸し、上昇中のUSエア1549便はカナダガンの群れに遭遇した結果、両エン…

「喪服の似合う少女」

こんばんは!陸秋槎の「喪服の似合う少女」:帯には「華文ミステリの俊英が、ロス・マクドナルドに捧げる」と書いてありました。中国の作家のハードボイルド探偵小説です。作者は中国語で執筆していますが、日本にお住まいなので日本語でお話しできるかも?…

「ウォッチメイカー」

こんばんは!ジェフリー・ディーヴァーの「ウォッチメイカー」:リンカーン・ライムシリーズの7作目で、シリーズの中である意味ターニングポイントとなった作品です。ウォッチメイカーと呼ばれた犯人は、今後のシリーズでも再三登場することになるライムの宿…

「ヴァイパーズ・ドリーム」その2

こんばんは!ジェイク・ラマーの「ヴァイパーズ・ドリーム」その2:2024年11月の新刊です。私、このお話は今日再読してやっぱり好きだなあ、と思ったのでもう一回感想を書きたいと思いました。トランぺッターを目指してニューヨークのハーレムにやってきたク…

「蠟人形館の殺人」

こんばんは!ジョン・ディクスン・カーの「蠟人形館の殺人」:最近のミステリーはボリュームたっぷりでしっかり人物、犯人や被害者、捜査する人間の背景をしっかり書き込んだ重厚な作品が多いかな、と思います。読むのも結構大変ですが、個人的にはそういう…

「フォレスト・ガンプ」

こんばんは!ウィンストン・グルームの「フォレスト・ガンプ」:海外ミステリーに本格的にはまり込む前は映画の原作もよく読んでいました。本作もトム・ハンクス主演の映画を先に観て、原作があるなら読もうと思って購入しました。映画では、バス停のベンチ…

「名探偵のコーヒーのいれ方」

こんばんは!クレオ・コイルの「名探偵のコーヒーのいれ方」:コクと深みの名推理シリーズの1作目です。ジャンルとしてはコージーミステリーですね。原題は、On What Grounds、都会派コージーとして評価の高いシリーズです。だって舞台はニューヨーク、グリ…

「シャイニング」

こんばんは!病気知らずで健康だけが取り柄の私ですが、先日首の後ろに感染性のしこりができて、痛みに耐えながら処方された抗生剤を飲んでいましたが、ついに表面が破裂して潰瘍になってしまいました。首の真後ろなので自分では見ることができず、その惨状…

「最後の陪審員」

こんばんは!ジョン・グリシャムの「最後の陪審員」:舞台はアメリカ南部ミシシッピ州フォード郡クラントンという架空の街です。グリシャムの処女作「評決のとき」以来の登場だそうです。23歳の青年ウィリー・トレイナーは、お金持ちの祖母から資金を借りて…

「訳者あとがき選集」

こんばんは!越前敏弥の「訳者あとがき選集」:ダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」の訳者で有名な越前先生の著作です。内容は題名の通りですが、当時のあとがきの後に2024年現在の追記もあり、海外ミステリーファンにとっては楽しい一冊です。越前先…

「最後の審判」

こんばんは!リチャード・ノース・パタースンの「最後の審判」:この作品を推したいのは同じ作者の「罪の段階」を読んで郡地域裁判所判事として活躍したキャロライン・マスターズに惚れこんだ人にぜひ、なんですが、傑作「罪の段階」を読んでいない人がこの…

「死ぬまでお買い物」

こんばんは!エレイン・ヴィエッツの「死ぬまでお買い物」:デッドエンド・ジョブ・シリーズの1作目です。原題は、Shop till You Drop。ヒロインのヘレン・ホーソーンは犯罪者ではないのですが、逃亡中の身の上です。民事上の理由で逃亡しています。簡単に言…

「わたしを離さないで」

こんばんは!カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」:端的に言えば臓器移植のドナーとして生きることを運命づけられた若者のお話です。私は映画を先に観て、原作があまりにも有名なノーベル賞受賞作家なので読むことにしました。臓器移植自体は個人的に…

「12番目のカード」

こんばんは!ジェフリー・ディーヴァーの「12番目のカード」:リンカーン・ライムシリーズの6作目です。16歳の黒人少女ジェニーヴァ・セトルは図書館で自分の先祖のチャールズ・シングルトンについて調べていました。しかし、自分に危害を加えようとしている…

「ヴァイパーズ・ドリーム」

こんばんは!ジェイク・ラマーの「ヴァイパーズ・ドリーム」:2024年11月の新刊ですし、この作者の作品の邦訳は初めてみたいです。解説によるとラマーはアフリカ系アメリカ人ですが、パリ在住だそうです。でも舞台はニューヨーク、ジャズ全盛のハーレム1960…

「興奮」

こんばんは!ディック・フランシスの「興奮」:原題はFor Kicksです。主人公はダニエル(ダン)・ローク、オーストラリアの牧場主です。彼の両親は早くに亡くなったため、弟妹のために働き詰めの毎日です。牧場は軌道に乗っていますが、牧場を離れて息抜きを…

動物愛護について

こんばんは!今読んでいるのはディック・フランシスの「興奮」で、明日には読み終わりそうなので明日感想を改めて書きたいと思います。この作品では、競馬業界の人間が平気で馬を虐待し自らの利益を追い求めますので、馬が大好きなあなたには読むのもつらい…

「渚にて」

こんばんは!ネヴィル・シュートの「渚にて」:原題はOn theBeach、ビーチをそのまま邦題にするとこの作品の味わいは出ないと思いますので、渚という言葉を選んだのは素敵な選択だったように思います。簡単に言えば世界終末物のSFです。第三次世界戦が勃発し…

「ハンニバル」

こんばんは!トマス・ハリスの「ハンニバル」:「羊たちの沈黙」の続編です。読む前は、クラリスが一人前のFBI捜査官になって、レクター博士と丁々発止の戦いを繰り広げる話しかな?と予想していましたが、その予想は大きく外れました。作者は思いも寄らない…

「シンドラーのリスト」

こんばんは!トマス・キニリーの「シンドラーのリスト」:スピルバーグ監督の名作の原作です。映画はとても素晴らしく、素直に感動しました。ユダヤ人強制収容所で、ユダヤ人が虫けらのように扱われているその非道さと理不尽さにはもちろん胸が痛みますし、…

「魔術師(イリュージニスト)」

こんばんは!ジェフリー・ディーヴァーの「魔術師(イリュージニスト)」:リンカーン・ライムシリーズの5作目です。今回の連続殺人は、ニューヨークの音楽学校で若い女性が殺された事件から始まります。この一件目の現場で犯人はもう少しで逮捕されそうにな…

「長靴をはいた猫」

こんばんは!エド・マクベインの「長靴をはいた猫」:童話の題名だそうですが、ちょっとそちらは殺伐としたミステリーばかり読んでいる私は門外漢ですので、コピペします。ヨーロッパに伝わる民話。1697年に出版された、シャルル・ペローによる『寓意のある…

「無罪」

こんばんは!スコット・トゥローの「無罪」:「推定無罪」の続編です。「推定無罪」の映画をご覧になった方、あるいは原作をお読みになった方なら、真犯人が誰だったかご記憶だろうと思います。怖かったですよね。それはさておき、前回同僚の女性をレイプし…

「レナードの朝」

こんばんは!オリヴァー・サックスの「レナードの朝」:これはノンフィクションです。映画がお好きな方は、ロバート・デ・ニーロの同じ邦題の映画をご覧になっているかもしれません。著者は脳神経科医で、20世紀初頭に大流行した脳炎の患者が、その後遺症で…

「殺しの報酬」

こんばんは!エド・マクベインの「殺しの報酬」:87分署シリーズの6作目です。今回の殺人事件は、路上で歩行者が、前方の歩道に乗り上げた車からライフル銃で銃殺されたというものでした。被害者はサイ・クレーマーという名前の恐喝屋。犯人は射撃がうまいと…

年間100冊(作)への道_2024年元旦

こんばんは!年間100冊(作)への道_2024年元旦:2024年1月1日の朝。元旦の計をなぜか立てる気になった私は、今年一年で100冊(作)読もうと考えた。100を12で割ると8.333~。月に8~9作読めばよい。イケる、と大晦日に飲んだお酒で気が大きくなった私は、…

「ぼくと1ルピーの神様」

こんにちは!ヴィカス・スワラップの「ぼくと1ルピーの神様」:映画「スラムドッグ&ミリオネア」の原作です。映画も本作も主人公のラムが逮捕され拷問を受ける場面から始まります。ラムはクイズ番組に出演して全問正解しました。10億ルピーという高額な賞金…