こんばんは!
ジェイク・ラマーの「ヴァイパーズ・ドリーム」その2:2024年11月の新刊です。私、このお話は今日再読してやっぱり好きだなあ、と思ったのでもう一回感想を書きたいと思いました。トランぺッターを目指してニューヨークのハーレムにやってきたクライド・モートンは、彼の演奏を聞いてくれたポークチョッパーに才能なしと判定されてしまいました。アラバマ州からやって来た若者を哀れと思ったのか、ポークチョッパーはクライドに仕事を紹介し、マリファナを教えます。図らずもハーレムの裏社会で生きていくことになったクラウドは、ヴァイパーと呼ばれるようになり、マリファナの売人として、ハーレムを牛耳るユダヤ人のミスター・Oの用心棒として頭角を現します。ヴァイパーとは毒蛇という意味だそうで、ハーブ(マリファナ)愛好家のことを意味するそうです。
ヴァイパーは自分がミュージシャンとしての才能に恵まれていないことに気が付いてがっかりはしますが、マリファナが彼の愛するジャズミュージシャンの役に立つと感じたので、マリファナの売人として活躍します。一方でヘロインで命を落としたり、廃人同様になり潰れていくミュージシャンを見ていたので、ヘロインを憎んでいます。でもヘロインは儲かるので、ヴァイパーを裏切ってヘロインの商売に手を染める人間は、彼の周囲にも現れる。
ヴァイパーが殺した人間は生涯で3人。全員ヘロインがらみですが、3人目の殺人はヴァイパーにとっては後悔に堪えないものでした。彼は半生を振り返り、三つの後悔を書きました。
初読の時はちょっと結末が気に入らなかったのですが、読み直してみてやっぱりこの作品いいなあ、うまいなあと思ったのでもう一回紹介したいと思いました。よかったら読んでください。
さて、本作は明日の西東京読書会の課題本です。他の方の感想もぜひ聞きたいと思います。楽しんできます。
お休みなさい。2024/11/25