2024-01-01から1年間の記事一覧

動物愛護について

こんばんは!今読んでいるのはディック・フランシスの「興奮」で、明日には読み終わりそうなので明日感想を改めて書きたいと思います。この作品では、競馬業界の人間が平気で馬を虐待し自らの利益を追い求めますので、馬が大好きなあなたには読むのもつらい…

「渚にて」

こんばんは!ネヴィル・シュートの「渚にて」:原題はOn theBeach、ビーチをそのまま邦題にするとこの作品の味わいは出ないと思いますので、渚という言葉を選んだのは素敵な選択だったように思います。簡単に言えば世界終末物のSFです。第三次世界戦が勃発し…

「ハンニバル」

こんばんは!トマス・ハリスの「ハンニバル」:「羊たちの沈黙」の続編です。読む前は、クラリスが一人前のFBI捜査官になって、レクター博士と丁々発止の戦いを繰り広げる話しかな?と予想していましたが、その予想は大きく外れました。作者は思いも寄らない…

「シンドラーのリスト」

こんばんは!トマス・キニリーの「シンドラーのリスト」:スピルバーグ監督の名作の原作です。映画はとても素晴らしく、素直に感動しました。ユダヤ人強制収容所で、ユダヤ人が虫けらのように扱われているその非道さと理不尽さにはもちろん胸が痛みますし、…

「魔術師(イリュージニスト)」

こんばんは!ジェフリー・ディーヴァーの「魔術師(イリュージニスト)」:リンカーン・ライムシリーズの5作目です。今回の連続殺人は、ニューヨークの音楽学校で若い女性が殺された事件から始まります。この一件目の現場で犯人はもう少しで逮捕されそうにな…

「長靴をはいた猫」

こんばんは!エド・マクベインの「長靴をはいた猫」:童話の題名だそうですが、ちょっとそちらは殺伐としたミステリーばかり読んでいる私は門外漢ですので、コピペします。ヨーロッパに伝わる民話。1697年に出版された、シャルル・ペローによる『寓意のある…

「無罪」

こんばんは!スコット・トゥローの「無罪」:「推定無罪」の続編です。「推定無罪」の映画をご覧になった方、あるいは原作をお読みになった方なら、真犯人が誰だったかご記憶だろうと思います。怖かったですよね。それはさておき、前回同僚の女性をレイプし…

「レナードの朝」

こんばんは!オリヴァー・サックスの「レナードの朝」:これはノンフィクションです。映画がお好きな方は、ロバート・デ・ニーロの同じ邦題の映画をご覧になっているかもしれません。著者は脳神経科医で、20世紀初頭に大流行した脳炎の患者が、その後遺症で…

「殺しの報酬」

こんばんは!エド・マクベインの「殺しの報酬」:87分署シリーズの6作目です。今回の殺人事件は、路上で歩行者が、前方の歩道に乗り上げた車からライフル銃で銃殺されたというものでした。被害者はサイ・クレーマーという名前の恐喝屋。犯人は射撃がうまいと…

年間100冊(作)への道_2024年元旦

こんばんは!年間100冊(作)への道_2024年元旦:2024年1月1日の朝。元旦の計をなぜか立てる気になった私は、今年一年で100冊(作)読もうと考えた。100を12で割ると8.333~。月に8~9作読めばよい。イケる、と大晦日に飲んだお酒で気が大きくなった私は、…

「ぼくと1ルピーの神様」

こんにちは!ヴィカス・スワラップの「ぼくと1ルピーの神様」:映画「スラムドッグ&ミリオネア」の原作です。映画も本作も主人公のラムが逮捕され拷問を受ける場面から始まります。ラムはクイズ番組に出演して全問正解しました。10億ルピーという高額な賞金…

「ビッグ・バッド・シティ」

こんばんは!エド・マクベインの「ビッグ・バッド・シティ」:87分署シリーズの49作目です。このシリーズは10作目の「キングの身代金」を先日読んだばかりです。面白かったのですが、シリーズを代表する作品だけど87分署の警察小説の味わいが薄い、という書…

「法律事務所」

こんばんは!ジョン・グリシャムの「法律事務所」:1991年アメリカで刊行され、トム・クルーズ主演で「ザ・ファーム 法律事務所」の邦題で映画化されたので、ご存じの方も多いのではないかと思います。主人公のミッチはハーヴァード・ロースクールを優秀な成…

「LAコンフィデンシャル」

こんばんは!ジェイムズ・エルロイの「LAコンフィデンシャル」:腐った警察の物語です。暗黒のLA四部作の3作目で、ケヴィン・スペイシー(ジャック役)、ラッセル・クロウ(バド役)、ガイ・ピアース(エド役)が主要な3人の刑事を好演した映画も高評価でし…

「緋色の研究」

こんばんは!コナン・ドイルの「緋色の研究」:小学生の頃にシャーロック・ホームズにはまって読みまくった遠い記憶があるものの、中身はさっぱり覚えていない…この作品も読んだはずですが、全く新鮮な気持ちで読了いたしました。本作は1作目で、ホームズと…

「ウは宇宙船のウ」

こんばんは!レイ・ブラッドベリの「ウは宇宙船のウ」:この作品は萩尾望都さんが漫画化したので、それをきっかけに数十年前に読みました。その再読です。漫画も素晴らしいのでもし入手出来たら読んでください。望都さんは名作SF「11人いる!」の作者です。…

「宇宙戦争」

こんばんは!H・G・ウェルズの「宇宙戦争」:トム・クルーズ主演で映画化されました。映画では主人公はバツイチ男性、二人の子供は再婚した元妻と暮らしています。子供を預かって久しぶりに三人で過ごしますが、子供たちは父親をあまりよく思っていない様子…

「キングの身代金」

こんばんは”エド・マクベインの「キングの身代金」:堂場舜一さんの新訳です。日本のミステリーはほとんど読んだことがなくて、堂場さんが日本の警察小説の代表的な作家だということも知りませんでした。申し訳ございません。本作は87分署シリーズの10作目に…

「推定無罪」

こんばんは!スコット・トゥローの「推定無罪」:これ、面白いですよ。もちろん映画もハリソン・フォード主演でたぶんヒットしたのではないかと思います。ファンとしては、これだけカッコ悪いハリソン・フォードは初めて見たかも。簡単に言えば、カッコ悪い…

人称の翻訳について

こんばんは!今日は人称の翻訳について伺ったお話を報告したいと思います。英語の一人称は I ですが、日本語の一人称はバリエーションがあります。大概の女性は「私(わたし)」を使うと思いますし、私も文章も日常の会話も「私」派です。「あたし」じゃ子供…

「壁から死体」

こんばんは!ジジ・パンディアンの「壁から死体?」:今年の七月の新刊で、コージー・ミステリーの一作目です。「秘密の階段建築社」の事件簿シリーズで、原題は、Under Lock & Skeleton Key です。第二作目まで創元推理文庫から刊行予定だそうです。この本…

「三つの棺」

ジョン・ディクスン・カーの「三つの棺」:今読んでいる今年の夏に刊行された新しいコージー・ミステリー「壁から死体?」では、主人公が遭遇した殺人事件をミステリー好きの友達と解決すべく、過去のミステリー作品を参考に二人で話し合う場面が出てきます…

「検屍官」

こんにちは!パトリシア・コーンウェルの「検屍官」:コーンウェルの処女作で1990年に発表され、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀新人賞に輝きました。この作品はシリーズ化され、現在20作以上が邦訳されている人気長寿シリーズです。30年以上前の作品で…

「理由」

こんばんは!ジョン・カッツェンバックの「理由」:主人公はマイアミ・ジャーナルの記者、マット・カワート、離婚後孤独な生活を送っています。彼のもとに死刑囚アール・ファーガソンから自分は冤罪だ、という内容の手紙が届きました。厳しい取り調べで犯行…

「レッド・ドラゴン」

こんばんは!トマス・ハリスの「レッド・ドラゴン」:レクター博士のデビュー作です。あのレクター博士ですよ、と言いたいところですが、若い方には何のことやらですよね。映画「羊たちの沈黙」も衝撃作だったとはいえ、1991年の公開ですので大昔かもしれま…

「ホテル・ニュー・ハンプシャー」

こんばんは!ジョン・アーヴィングの「ホテル・ニュー・ハンプシャー」:これはミステリーではありません。ジョディ・フォスターがフラニー役で映画化されています。私は同じ作者の「ガープの世界」が大好きで、映画も観たし、原作も読みました。でも警告し…

「クリスマス・プレゼント」

こんばんは!ジェフリー・ディーヴァーの「クリスマス・プレゼント」:これは短編集です。おなじみのシリーズキャラは登場しないけど面白いはず、と思ったら表題作の「クリスマス・プレゼント」で、リンカーン・ライムとアメリア・サックスが登場しまして、…

「書店猫ハムレットの休日」

こんばんは!アリ・ブランドンの「書店猫ハムレットの休日」:書店猫ハムレットシリーズの邦訳3作目です。前作「書店猫ハムレットのお散歩」で、「空手キャット」としてSNSで人気者になったハムレットは、キャットショーのゲストとして招かれます。体が大き…

読書会に参加して感じたこと

こんばんは!ここ数日は、海外翻訳ミステリー関係のイベントに参加しました。10/12は西東京読書会に参加しました。課題書は、ロス・トーマスの「狂った宴」です。ここからは以前書いた記事の再録です。ロス・トーマスは1966年に「冷戦交換ゲーム」でデビュー…

昨晩のディナー

おはようございます。昨夜は、東京神田の早川書房本社一階にあるサロンクリスティに行き、イブニングティーを楽しみました。ミステリー好きのおばさん4人で時々集まっておいしくておしゃれなディナーを堪能しています。話題はミステリーが中心ですが、もう何…